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亀更新で二次創作やおいを徒然なるままに書き散らすブログです。ジャンルは様々気が乗った時に色々と。基本は主人公受け強気受け兄貴受け年下攻めで。でもマイナー志向もあり。
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初書き。
シズイザのエロです。
酔った静雄に臨也が押し倒される話し。
ふたりは既にできてます。


 なんでこんなことになってるかな。
 折原臨也は自分がおかれた現状を、少しだけ気が遠くなりそうになりながら、自問自答した。
 現在臨也は、自分のベッドの上に転がって、ありえない人物に押し倒されている。
 両手は頭の上で一纏めにされ、自分のベルトで拘束されて、着衣は乱されているというより襤褸切れのように引き裂かれていた。


「ねえ、シズちゃん。抵抗しないから手ほどいてよ。痛いんだけど」
「うっせい。ノミ蟲は大人しくしてろ」


 ありえない人物に声をかけると、臨也の発言は一蹴されてしまった。
 応える声だけを聞けば普段通りとも言えるが、酒臭い息と鈍い眼光が臨也を押し倒している人物である平和島静雄が正常でないことを示している。
 臨也は内心で深い溜息をついた。
 静雄と関係を持ったのはつい最近のことだが、数は結構こなしている。
 その全てが臨也から静雄を誘うという形で始まっていた。
 静雄の方から、こんな風に力尽くで事を運ばれるのは、実は初めてのことだ。
 普段の静雄は、酒をあまり飲まない。
 長い付き合いで、静雄が自分を見失うほど酔った姿など、初めて見た。
 酒は理性を失わせる。
 常に自分の抑えられない衝動を恐れている静雄が、それを嫌って酒を控えていることを臨也はよく知っていたので、現状がよく理解できなかった。
 今日外に出る用事が無かった臨也は、ベッドに寝転がってノートパソコンで趣味と兼用の仕事をしている最中だった。
 夜も遅く、秘書の波江はとっくに帰っていた。
 仕事をしながらチャットで楽しく甘楽という女性人格を演じていると、いきなり玄関ドアが吹き飛んできた。
 静雄だというのは、瞬間的に分かった。
 あれ、俺ってシズちゃんを怒らせるようなこと最近したっけ?
 そんなことを考えて、初動が遅れた。
 静雄相手にそれは致命的なタイムラグだった。
 臨也が静雄の姿を確認する前に、静雄は臨也の体を拘束した。


「なに、なに? なんなのシズちゃん? 俺何かしたっけ?」
「手前は、存在自体が悪いんだよ!」


 なに、その理不尽。
 その時は、静雄が酔っていることに気が付かなかった臨也は、静雄の言い分に、普段の己の行いを棚上げして呆れた。


「確かに俺は、隙あらばシズちゃんが死んでくれないかなとか、いつも考えているけど、池袋の喧嘩人形とか言われている君も人のことは言えないんじゃない? 俺を見つけると、すぐ自販機とか投げてくるしさ。あれ、俺じゃなきゃ死んでるよって、なに、何してるのシズちゃん! ベルト抜かないでよ! ちょっと痛い! 痛いって、シズちゃん! なんで手縛るの? ちょっ…ちょっと、あ、あ、服破れちゃう…やめてよシズちゃん! したいんだったら、俺が脱ぐから、服破かないで! って、あーあぁ……」


 抵抗むなしく、臨也のシャツもズボンも下着ごと紙切れのように引き千切られた。
 そして、冒頭に戻る。
 酔った静雄が臨也を犯りにきたのは、もう間違えようが無いとして、スイッチを押したのはなんだろう。
 それだけが少し気になった。
 だって、シズちゃんらしくない。
 それは、平和島静雄という男と何年も敵対している臨也の絶対の確信だった。
 自分との関係が彼を変えてしまったのだろうか。
 それはなんだか嫌だ。
 人間が大好きな臨也にとって、ただ一人の例外が静雄だった。
 初めて会った学生時代から、どんなに利用しようとしても思い通りに行かない化け物。
 臨也にとって、静雄はそうでなければならなかった。
 静雄を誘った始まりは衝動だった。
 静雄が手に入ると思ったわけではないし、手に入れたいわけでもなかった。
 ただ、自分の知らない静雄を知りたかっただけ。
 酔った頭で、この男は何を考えているのだろう。
 臨也にはまったく理解できない。
 だから、ただ誘うように笑った。


「シズちゃん……しようよ」
「手前に言われなくても、そのつもりだ」
「ひどくしてもいいよ。少しならね」
「うるせー」

 
 切り裂き魔の事件から、静雄は自分の力をコントロールする術を身につけたらしい。
 沸点が低いのは相変わらずなので、やってることに変わりは無いが、とりあえず手加減ができるようになっていた。
 そうじゃなかったら、最初に静雄をベッドに誘ったその日に臨也の体は壊されていただろう。
 彼女に感謝するべきかな。
 本当は壊されてもよかったのに、そんなことを薄っすらと思った。
 シズちゃんなんて大嫌い。それは本当。でも抱かれるのは好きだった。
 俺を壊して。
 そんな臨也の願いを静雄は知らない。
 酔ってるくせに、手つきだけは壊れ物を触るように触れてくる手をもどかしく思って、臨也は手を動かしたが、きつく縛られた手首はびくともしなかった。
 少しじゃなくてもいい。乱暴にされたい。
 もっと静雄を刻み込んで欲しかった。


「あっん…シズちゃ…やぁん、焦らさないで……」
「うるせーって言ってんだろ」


 片手は臨也の中心を握りながら、舌が胸の突起を転がしている。
 腰に直結した痺れに、臨也は湿った溜息を漏らした。
 慣れた体は、どんな些細な刺激も快楽に変換する。
 でも求める強い刺激は与えられなくて、臨也は身を捩じらせた。
 静雄らしくないと、もう一度臨也は思った。
 いつもの静雄はもっと乱暴で、肉食獣の勢いで臨也を蹂躙する。
 主導権を握れるのは最初だけだ。
 今日はまだ一度も噛み付かれてないな、変なシズちゃん。
 静雄に優しくされるのは、正直気持ちが悪い。
 最初は力尽くで押し倒されて、有無を言わさず拘束されたから、今日こそ壊されのかと思ったのに、いざ始めてみると、今まで一度も無かったぐらい触る手も唇も優しい。
 物足りないわけではない。ただ胸の奥と体がざわついた。
 優しくしないでよ。
 臨也は胸の中で静雄を罵った。


「あぁ……ん、やっ、シズちゃん…シズちゃん…あっ、んっくぅ!」


 臍の辺りを舌で弄りながら、静雄が唾液で濡らした指を臨也の後孔に挿し込んだ。
 息を詰めると、唇に柔らかな感触が伝わってくる。
 キスされていると気が付いた次の瞬間には、歯列を割って、静雄の舌が入り込んできた。
 いつもの噛み付くようなキスとは違うけれど、貪るように口付けられて、臨也は頭に霞がかかったような感覚に襲われた。
 何度も角度を変えてキスされると、体が弛緩していく。
 その隙をついたように、一気に挿し込まれた指が3本に増えた。


「ひゃっ……ん、や、シズ…ちゃ……もう…いい、いいから……」


 早くその太くて長いものを突っ込んで、ぐちゃぐちゃに掻き回されたい。
 焦燥が体を震わせるのに、静雄は丹念に後ろをほぐしていく。
 これは拷問じゃないのかと臨也は思った。


「なんで…あぁ…今日は…し…つこい…あっ、あん…も、もう…やっ……」
「手前は大人しく喘いでろ」


 内壁を何度も出し入れされると、喘ぎをこらえることができない。
 いいところを執拗に擦られて、臨也は涙を零した。
 こんなに乱されているのに、欲しいものが与えられない。
 もどかしくてどうにかなりそうだった。


「そろそろいいか」
「んっ、シズちゃ…は…やく……」
「焦んなよ」


 静雄の長い指が抜かれると、換わって規格外の質量がゆっくりと入り込んでくる。
 その衝撃に達きそうになるのに、中心の根元を握られて達することができなくて、臨也は悲鳴を上げた。


「や! やだ…シズちゃん! 手離して! や、もう達きたい!!」
「もう少し耐えろ」
「ひっ…し…シズ…ちゃ…ん、ひどっ…いや…や、ああっ……」


 ことさらに、ゆっくりと体を揺さぶられて、快感と苦痛で頭の中が真っ白になる。
 達きたい。達きたい。それしか考えられない。
 幾度も抽迭が繰り返された後、いきなり中心を握っていた手が離されて、臨也は腹の上に断続的に射精した。
 力が抜けた体を貫いたまま、臨也を抱えて静雄が立ち上がった。
 静雄の力なら簡単なことだろうが、この体勢は臨也には不安だった。
 だがその不安も腰をつかまれて激しく突きあげられると、快感を追うのに精一杯になってしまう。


「ああ……ん、あっ…や、いや…シズちゃ……シズ…あんっ…あ…あぁ……」
「くっ…臨也」


 気が狂いそうな快感の中で、臨也は奥深くで静雄の熱が弾けたのを感じて、次の瞬間自らも達した。


「シズちゃん。今日はどうしたの?」
「ああ?」
「なんか全然らしくなかったよ。気持ち悪い」
「殺すぞノミ蟲」


 そう言いながら、静雄は縛っていた臨也の手からベルトを外すと、擦れて赤くなった皮膚に舌を這わせた。
 まるで大切なものを労わるような仕草に、なんだか臨也はイラついた。


「言ってることと、やってることがチグハグだよ。ホントに変だよ。だいたいなんでそんなに酔っ払ってるのさ」
「夢を見たんだよ」
「は? 夢?」
「手前が死ぬ夢だ」
「そんなの……」


 そんな話は聞きたくない。
 自分が死ぬ夢なら喜べばいいじゃないかと、静雄から顔を逸らすと、頭を捕まれて正面を向かされた。


「シズちゃん、痛いよ」
「勝手に死ぬんじゃねーぞ。手前を殺すのは俺なんだから」
「シズちゃんは、俺の心の平安のために死んでよ」
「手前こそ死ね。いや、死ぬな」
「どっちなのさ」


 酔っ払いの言っていることはわからない。
 でもさっきまでの気分の悪さは無くなった。


「シズちゃん?」


 急に静雄の力が抜けたので声をかけると、細身の長身が倒れ掛かってきた。
 慌てて避けると、ベッドにうつ伏せに静雄が倒れて寝息をたてていた。


「なんなのさ、いったい」


 臨也はさっきまでの機嫌の悪さを忘れて、静雄の寝顔を見ながら笑った。
 こんな日があってもいいか。


「あ、ドアどうしよう」


 明日考えればいいかと、ベッドを降りると、臨也はシャワーを浴びるために浴室に向かった。
 明日静雄がどんな顔をして自分と向かい合うのか、それが楽しみだった。


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