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亀更新で二次創作やおいを徒然なるままに書き散らすブログです。ジャンルは様々気が乗った時に色々と。基本は主人公受け強気受け兄貴受け年下攻めで。でもマイナー志向もあり。
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バレンタイン記念SSです。
藤堂×ルルーシュです。
藤堂にだけゼロバレ済み。
まだ付き合ってません。
それでよろしかったらどうぞ。

 バレンタインにチョコレートを贈るという風習は、日本独自の文化である。
 ブリタニアでは、男女の区別なく好意を持つものへ花や身につけるものなどを贈る日だ。
 だが、幼い日から日本で生活していたルルーシュには、日本の習慣が根付いてしまい、ブリタニアの習慣と混ざり合って、バレンタインといえば、普段世話になったものにチョコレートを贈る日となっていた。
 料理上手のルルーシュのチョコレートは、ナナリーや咲世子、生徒会メンバーには毎年手放しで喜ばれている。
 今年も皆にチョコレートを振舞ったルルーシュだったが、アジトのゼロの私室で、綺麗にラッピングされたチョコレート前にして、長い時間悩んでいた。
 今日はバレンタインということで、隊員たちもどこか浮かれ気味だ。
 女性隊員から義理チョコが配られ、ゼロであるルルーシュもカレン他からチョコレートをもらった。
 だが、ルルーシュはそれを喜ぶ気にはなれなかった。


「なにを難しい顔をしているんだ?」


「お前には関係ない」


 C.C.が声をかけても、すげなくあしらって、再びチョコを前にしてため息をついた。


「どうせ、あいつに渡したいが、どうすれば渡せるのか悩んでいるんだろう。悩むぐらいなら、さっさと渡しに行ったらどうだ」


 ルルーシュが作った余りもののチョコレートを頬張りながら、C.C.はくくくと笑った。
 ルルーシュとて自分の作った自信作を、もらってもらいたいと思っている。
 だが、それは日本人の藤堂にどう受け取られるか。
 それが間違っていないだけに、ルルーシュは躊躇していた。
 ルルーシュは、間違いなく藤堂に好意を寄せている。
 それは恋愛感情という意味である。
 だが、20も年下で、今はゼロとして藤堂の上司をやっている自分などを、藤堂が相手にするだろうか。
 それを考えると、とてもではないが、実行に移す気にはなれない。
 それでも、未練がましくチョコをラッピングまでしてしまった己を振り返って、ルルーシュは自己嫌悪に陥っていた。


「お前が渡せないなら、私が渡してきてやろう」


「なんだと? おい、放せ!」


 ゼロの格好のルルーシュに抱きついて体勢を崩させると、そのまま床に転がして、C.C.はチョコを奪い取った。
 そして一気に藤堂のいるナイトメア置き場に走り出す。
 すぐに起き上がって追いかけたゼロことルルーシュだったが、C.C.には追いつけなかった。


「おい、藤堂。これを受け取れ」


「なになに、C.C.から藤堂さんに、しかも今日贈り物なんて意味深だね」


「だまれ朝比奈。誰が私からだと言った。それはゼロから藤堂への手作りチョコレートだ」


「ええ!?」


 その場にいた全員の声が重なった。


「ああ、ゼロは日本人じゃないんだものね。感謝のしるしとか」


「それで手作りチョコなんて渡すか? おかしいだろ」


「っていうか、私はゼロがチョコを作れるのが意外だわ」


 隊員たちの声をよそに、固まっている藤堂に向かって、C.C.がさらなる爆弾発言をした。


「もちろん、日本式バレンタインチョコレートの本命だ。嬉しいだろう。喜べ藤堂」


 ナイトメア周辺から悲鳴が上がった。
 そこに、間が悪くというか、ちょどよくゼロが到着した。
 藤堂が固まったまま、チョコレートを受け取っているのを見て、ゼロは終わったと思った。


「藤堂。これは別に深い意味はなくてだな」


「何も言わなくていい。ゼロの気持ちは確かに受け取った。おれも同じ気持ちだ」


 ゼロを見て再起動した藤堂は、さらっと告白してきたので、その場にいた面々は、いっせいに驚愕した。


「正気ですか藤堂さん!」


「ずるいです、藤堂さん!」


 最初の発言が朝比奈で、次がカレンだ。
 朝比奈はともかく、カレンは何か間違っている。


「もしかして、中佐はゼロの素性をご存知なのですか」


 千葉が訊ねると、藤堂は微妙にずれた回答をした。


「たまたま知り合いだっただけだ。彼が私の知っている彼だとわかったのは最近のことだ。彼には素性を容易に明かせない理由がある。ゼロが言う気になるまで詮索はなしにしてくれ」


 そして、藤堂はゼロに向き直った。


「そういうことだから心配しなくてもいい。年の差もあるし、何より男同士だから、おれも諦めていたんだが、ゼロも同じ気持ちだというなら迷うことはない。愛しているゼロ」


「藤堂……」


 ゼロは状況も忘れて感激していた。
 子供のころからの想いが報われたのだ。感動しないほうがおかしい。


「これって、俺たちも藤堂さんとゼロを祝福するべきなのかなー」


「あー両想いらしいから。四聖剣としては、祝うしかないんじゃないか」


「中佐よかったですね」


「藤堂中佐よかったですな」


 四聖剣は、ふたりを認めるつもりらしいが、それ以外の隊員は事情が理解できないようだった。
 特にカレンと玉城はパニックをおこして白くなっている。


「よかったな、ゼロ」


 ぽんっとゼロの肩を叩くと、C.C.はその場を後にした。
 逃げ出したのだと気づいたのは、藤堂との交際が騎士団で認められた後だった。
 今回ばかりは怒るわけにもいかず、素直に藤堂と両想いになれたことを喜んだルルーシュだった。

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初藤堂×ルルーシュでバレンタインです。
藤堂×ルルーシュは、読むのは好きなんですけど、書くのは難しいですね。
精進せねば。

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